Candy, Vitamin or Painkiller

He's half man and half machine rides the metal monster

ScalaMatsuri 2020 に登壇しました +α

昨年に引き続き、ScalaMatsuriに登壇させていただきました。今年は「Scalaチームのオンボーディング」という題で、チームの同僚である Robert Devlin と2人で40分お話ししました。

Scalaは表現力の高い言語だが、その表現力が新メンバーのキャッチアップを難しくさせてしまう」ということは、これまでにも各所でしばしば語られてきたことだと思います。このセッションでは新メンバーをお迎えするにあたっての課題、「力を入れる学習トピックをどう選ぶか」や「それらをどのように解説するか」などについて、我々の取り組みをご紹介しました。

speakerdeck.com

ご紹介した取り組みの大半は私ではなく、同僚らの継続的なプロセス改善から生まれてきたものです。オンボーディングプログラムの礎は @scova0731 さんだったり 、最近のプログラム整備は @enket さんがリードしていたりなどなど。プログラムのチューターをしてくれている何人もの同僚もいます。

私は転職ではなく異動という形でこのオンボーディングプログラムを受けたのですが(クロスボーディングというやつですね)、体系だったオンボーディングプログラムは初めてだったので、「こんなに手取り足取り教えてくれていいのだろうか?罠であろうか?」と思ったり思わなかったりしました。

セッションでご紹介した refined + newtypeについては、弊社のエンジニアリングブログでも記事を書かせていただきました。

engineering.visional.inc

従業員オンボーディングなどのHRトピックに情熱を持つ開発者の方がいらっしゃれば、ぜひいっしょに働きたいと思っています。もしご興味をお持ちなら、 @todokr にお気軽にDMをいただけるとうれしいです。

また弊社のバーチャルブースでは、 弊社と同じく BtoB SaaS領域でScalaを活用されている Alp株式会社 から @showmant さんと @pictiny さんをお招きし、「Alp x BizReach ゆるゆる会 〜SaaS 事業の2社がお互いに気になることをゆるゆる聞いてみる〜」と称してパネルディスカッションをさせていただきました。

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ゆるゆるとは言いつつも、プロダクトアーキテクチャ開発プロセスなどを真面目に話したりと、堅さとゆるさがちょうどよいバランスで、終始和やかな良い雰囲気の会になったのではないかなと思います。

モデレーターは元BizReach、現Alpの @omiend さんに引き受けていただきました。Alp社のみなさまには、急なお願いにも関わらず参加をご快諾いただきまして本当にありがとうございました。

2日目のアンカンファレンスも楽しませていただきました。

「みんなScala教育どうやってますか?」のセッションでお話をさせていただきました。「うちではこんなことやってます」を複数の参加者が持ち寄る形を想定していたので、私が少々準備不足な感じになってしまったのが申し訳なかったです。それを察してか(?)、もう一人の登壇者であった @kmizu さんに「新卒研修どうでした?」など質問をいただいたり、オプトさんのエンジニア新卒研修テキストの大枠を見せていただけたりとリードしていただけたのがありがたかったです。

また「第一回 ひどいScalaコード選手権」にも参加させていただき、まさかの優勝をしてしまいました。 f:id:todokr:20201027213812p:plain

優勝作品はこちらです。

scastie.scala-lang.org

当初は FizzBuzz Enterprise Edition のようなひどいコードを用意できたら...と思っていたのですが、技術力の観点で早々に断念しました。「自分がScalaを学び始めたころに生み出してしまったコードを再現する」に方針転換してできたのがこれです。審査員の方には「ナチュラルボーンなひどさ」という点をご評価いただけたのではないかと思います。他の方の作品も大変コクのあるひどさで最高でした。
初代ひどいScalaコード王者としての誇りを胸に、強く生きていこうと思います。本当にありがとうございました。

今年は初のオンライン開催ということもあり、運営委員会のみなさまには沢山のご苦労があったと思うのですが、初開催とは思えないほど快適で充実した会で、登壇者としても参加者としても例年以上に楽しむことができました。委員会のみなさま、お疲れ様でした & ありがとうございました!